top of page

コラム③40代の今からつけておきたい習慣 その2

こちらは40歳女子のコラムニストが、本を読むだけでは分からない、更年期に対する率直な疑問や悩み事を専門家の方に相談するコーナーです。

専門家の方とお話する中で見つけた、更年期とポジティブに向き合うヒントや

皆さんに役立つ更年期対策情報を発信していきたいと思います。

 

今回もお話を伺うのは、前回に引き続きmenopeer チームメンバーの一人で、NPO法人更年期と加齢のヘルスケアのシニアメノポーズカウンセラーとしてもご活躍中の加藤久美子さんです。

 


QUESTION

体の健康状態を把握するために、基礎体温測定の他にどんなことがおすすめですか?

更年期に備えて大事なのは、女性ホルモンの揺らぎに対応できる健康な体づくり。今の自分の体の状態を知り、体を整えておくことがとても大切なポイントだと教えていただきました。

その一歩として、まずは女性の健康のバロメーターである基礎体温を気にしておくことが、その自分の体を知る手がかりになるということでしたね。女性の体と女性ホルモンの関わり、生理の仕組みと基礎体温と私たちの健康がどうリンクしているかを改めて伺い、とても勉強になりました。基礎体温を記録するという以外に、私たちが体の状態を把握するためにできることはありますか?


ANSWER

✔ヘルスチェックしてみる

骨密度・糖化年齢・血管年齢・In Body 

そうですね。健康状態を知る手がかりとしておすすめなのは、骨密度・糖化年齢・血管年齢・INBODYなどのヘルスチェックをしてみることです。

更年期に女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、体の様々な部分に影響し、病気になるリスクが上がります。

皆さんが気にされる症状であり、私としても注視してほしい体の変化は、骨粗しょう症・脂肪増加肥満・動脈硬化・肌や髪の乾燥・乾燥(おりものも減ると泌尿器系疾患も増えます)です。こういった症状は、女性ホルモンが分泌されなくなった更年期以降=老年期と呼ばれる時期にも引き続き注意が必要なのです。

このような症状がひどく出る前に、更年期前から自分の骨や血管の状態や体全体の健康状態を知って、今からできる対策をしておくことは大切ですね。


■特に気にしてほしい「糖化年齢」

この中でも糖化年齢はしっかり見ておいた方がいいですね。

糖化とは体内のタンパク質が血液中の余分な糖とくっついて、劣化することです。その過程でAGEsという細胞にダメージを与える物質が発生します。AGEsは内臓をはじめとする体内組織に作用して、動脈硬化や多くの病気の原因となることが知られています。

特にタンパク質の一種であるコラーゲンが糖化すると、肌のハリや弾力、みずみずしさがなくなり、肌のたるみや乾燥をスピードアップさせると言われています。それだけでなく、コラーゲンは骨や関節の健康とも密接に関係しているため、体に必要なコラーゲンを劣化させてしまうと骨粗鬆症リスクをあげてしまうことにも繋がります。

でもそこで覚えていて欲しいのは、糖化を避けるための「過度なダイエットや糖質制限は危険だ」ということ。

糖分は人間の生命維持に必要不可欠なエネルギー源なので、糖質が足りないと健康な体は作られません。糖化は血糖値が高い時に進むと言われているので、過度に糖質を制限するとストレス値が高くなり、血糖値が上がる、血糖値が高くなると糖化が進むという悪循環を繰り返してしまいます。



■「血管年齢」とホルモン補充治療

血管年齢を今から気にしてほしい理由は、血管の状態がホルモン補充治療にも関係してくるからです。

ホルモン補充治療とは、女性ホルモンを薬で補い、更年期症状の軽減する治療方法の一つです。この治療は血管に老廃物がたまりすぎ動脈硬化の可能性がある方や血栓症の方は受けることができません。更年期障害治療の選択肢を沢山持っておくためにも、血管年齢を今から意識しておくといいと思います。


■体全体の状態が分かる「In Body」

健康のバロメーターとして身長と体重をもとにBMI値を参考にしますが、

より正しく詳しく体の状態を知るために「In Body」という装置で体を測定するのもおすすめですね。

※「In Body」は体を構成する基本成分である体水分・タンパク質・ミネラル・体脂肪、そして筋肉量・内脂肪レベルを測ることができます。※In Body HPより


■更年期に伴い減少する「骨密度」

エストロゲンは骨の維持に深く関係しています。女性の場合、骨量は思春期から増加しはじめ、20歳前後で最大値に達します。その後、安定を続けますが、エストロゲンの減少に伴い、閉経後10年間で骨密度は著しく低下していきます。

骨粗鬆症は女性にとって、更年期以降、老年期にも問題になりやすい病気なので、骨密度は今から意識してほしいですね。骨密度に関しては次の回でもう少し詳しくお話させていただきますね。







――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

■体の状態を数値で可視化してみる

更年期に備えて、意識できるポイントを色々と教えていただきました。

「糖化」というワードを聞いて、甘い物好きの私はドキッとしてしまいましたが、すぐに病院やジムでヘルスチェック測定を受けることは難しくても、もう少し意識して、日々の食事や間食を取ってみようと思っています。


私が週1回通っているジムにもIn Bodyが置いてあります。半年に一度の割合で測定するのですが、ダイエットを決意した2年前に初めて測定した時は、体脂肪量の数値に愕然としたのを覚えています。

コロナ太りしたとは感じていたけど、それを数値化されると何も言えない、、、受け入れざるをえない現実に焦りました(汗)。そこから食事と運動を意識するようになり、1年後、筋肉と体脂肪のバランスの数値が少し改善されたのを見て、達成感とともに、体って正直だなと実感。

体の状態を数値で一度可視化してみることで、健康的な生活へのモチベーションが上がる気がします。家の近所に行政が運営しているジムがあるのですが、そこにもIn Bodyは設置されているようで、皆さんがお住いの近くにも手軽に測れる場所があるかもしれません。自分の状態を知ると同時に健康な体づくりのきっかけとして、今からぜひ皆さんもヘルスチェックを!

 

執筆者:Yuka


40代。大学卒業後、デザイン関係の仕事に従事。5年間の海外生活を経て、現在日本で2人の子育て中。趣味は美味しいもの巡りと旅行。今まで旅行した国は43ヵ国。1年前からコロナ太りでダイエットを決意し、週一回、ジムで体をメンテナンス中。

bottom of page