TYPE4 更年期後
〜これからの健康課題に本格的に取り組む時期〜
この段階の女性は、閉経から約6年以上経過し、これからの健康課題に取り組んでいく時期です。この時期の症状は、ほぼ落ち着いてきていますが、いくつかの課題を感じるかもしれません。
また、骨粗鬆症や脂質異常症(高脂血症)のリスクも高まる時期ですので、積極的で健康的なライフスタイル習慣を維持することが非常に重要です。特に栄養面や運動習慣に気をつけ、サプリメントも活用しながら健康な体づくりをしていきましょう。
アドバイス
すでに体は多くの点でエストロゲンの欠乏に適応していますが、特に腟、骨、脳、心臓については注意が必要です。
・膣:多くの女性にとって、膣の乾燥やそれに伴う症状は、一生続く可能性がありますが、保湿剤で緩和することができます。
・心臓:閉経後約 10年で、女性の心臓病のリスクは男性と同じになります。新鮮な果物と野菜、全粒穀物、赤身のタンパク質、健康的な脂肪に重点を置いた食生活を心がけましょう。
・脳:認知症は、閉経に伴うエストロゲンの減少に関連していると言われていて、女性の方が認知症を発症しやすいです。オメガ3を積極的に摂取し、十分な水分補給を心がけましょう(脳の80%は水分です)。
・骨:閉経により女性ホルモンが減少すると骨粗鬆症を発症しやすくなり、日本人女性では65歳で3人に1人、75歳で2人に1人が骨粗鬆症になると推定されています。ビタミンD、オメガ3、カルシウムを積極的に摂取したり、ウォーキング、ランニング、ダンスなど体重が骨格にかかる運動を行うことをおすすめします。
menopeerでは、サプリメントの活用や栄養管理、更年期後の健康管理についての相談も受け付けています。積極的に知識を得て、これからの健康課題に本格的に取り組んでいくことをおすすめします。
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小川真里子医学博士(東京歯科大学市川総合病院産婦人科准教授)監修